これまでの4章で
- 危険(第1部第4章)
- 肉体的な困苦(第1部第5章)
- 情報(第1部第6章)
- 摩擦(第1部第7章)
これらの障害が戦争の雰囲気を作り、この雰囲気が戦争における活動を妨害する。
この妨害の中で軍事的な活動を遂行していくには関係者全員が戦争に習熟し、慣れる必要がある。そうすることで、どんな時も冷静に判断できる気質が備わっていく。
では、どうすればいいのだろうか?鍵となるのは、戦闘経験である。平時の演習では実戦と同じ経験を得ることは到底できないが、以下のような方針で演習を行えば、単なる技術を磨く演習と比べればはるかに有益なものとなりうる。
①演習(身体よりもむしろ精神を慣らす目的で。)
- 障害の1つでも再現できるような形で。
- 判断、手落ちなく行き届いた準備をしているか、決断力等を試せるような形で。
- 非常に重い負担がかかってきた時、人は積極性を失うが、さらにこの負担を上層部のせいにし余計落胆してしまうため、実戦では常にそういうものだ理解する経験を積むため。
②実戦経験者から学ぶ
- 他国から実戦において大きな功績をもつ将校を顧問として呼ぶ。
- (代案として)自国の将校のいくらかを戦地に派遣して戦争の実態を学ばせる。
彼らは軍全体から見れば非常に小さなグループである。彼らを高い地位に就かせることができなくても、経験や洞察、円熟した性格は部下や同僚に大きな影響を与え、国は彼らをガイドとみなし、不測の事態の際には意見を求められるような者となるだろう。

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